あわや大惨事 2010年8月

先日、私の出身地区である裁判所飯田支部へ出張に行った帰り、高速道路を運転中に前輪タイヤが突然バースト(パンク)し、あわや大惨事っ!!という経験をしました。

 場所は、日本三大名月の里、「姨捨山」付近の下りカーブでした(ちなみに、残りの2つの名月の里は、石山寺(滋賀県)と桂浜(高知県)だそうです)。
 幸いにして、すぐにパンクに気付いたため、車を路肩へ寄せてどこもぶつけることなく、レッカー車を呼びました。その後、高速道路を管理しているパトロール隊(よく見る黄色い車です)も到着し、三角ポールを立てて安全なところへ誘導してくれました。
 待っているときは、「車から離れ、安全なところへ避難していてください」とのこと。その理由は、車の中で待っていると後続車から追突され、死亡事故につながるケースが多いからだそうです。そのため、「嵐だろうが、雪だろうがそう話します。」と言われました。
 高速道路に止まっていると、目の前を走り去っていく車の速いこと速いこと。自分もこんなにスピードを出して走っていたのかと改めて実感しました。
電話から、30分ほどしてレッカー車も到着し、次のインターまで運んでくれ、スペアタイヤとの交換までしてくれました。
 作業員の方からは、「高速道路でパンクしたのに、よくどこにもぶつからずに止まれましたね。」と言われました。運転テクニックを褒められたと勘違いして「そうですか~?」と照れながら答える私を尻目に、作業員の方は淡々とタイヤ交換までしてくれ、次の現場へと走り去っていく姿に、頼もしさと格好良さを感じてジーンとしびれてしまいました。

 今回の経験は、人生においても滅多にない経験でしたが、同じように日々私たちの法律事務所に来られる方は、「法律」だの「裁判」だの、人生において滅多にない経験をなさっていることでしょう。
我々にとって法律相談や裁判は当たり前のことでも、市民の皆さまにとっては人生で一度あるかないかの一大事。
 そんなときに、私もパトロール隊員や作業員の方のように、冷静に、安心感を与えて頼もしく相談に乗ってあげられているのだろうか、と考えさせられた出来事でした。
 「裁判所から離れ、安全なところでお待ち下さい。」というセリフは使えませんが・・・。
 とにかく、体も車も無事で何よりでした。
 法律業務とは関係ないところで命を落としそうになりましたが、夏休みに行楽地へお出かけの際、高速道路での運転には、十分お気を付け下さい。

(文責:宮下)