山のおもしろ話… 2014年6月
「山」とは,平地よりも高く隆起した地魂である(広辞苑)。
高いという要件が必要だから,どうしてもまず標高が価値の基準になる。
世界では標高8,848mのエベレスト(ネパール名サガルマータ,チベット名チョモランマ)をトップに8,000m級が14座ある。すべてヒマラヤ,カラコルムにある。これを全部登頂したクライマーは世界で30人。日本人では2012年5月に成功した竹内洋岳1人である。
8,000m峰のうちマナスル(8,163m世界8位)は1956年に日本の登山隊が初登頂に成功した。また7,000m峰最高峰のギャチュンカン(7,952m)は1964年,長野県山岳連盟隊により初登頂された。
日本では富士山が3,776mでダントツ1位。2位が山梨県の北岳3,193m,次いで穂高岳,間の岳の3,190mと続く。ちなみに日本の3,000m峰は21座である。このうち16座は長野県にある。
しかし,山高きが故に貴(たっと)からずである。雪と氷の高山よりも水と緑と花に覆われた低山の方が心は豊かになる。
ちなみに,日本には国土地理院の地形図に載っているもので16,667山ある。最も標高の低い山は,大阪湾にある天保山の4.53mである。これは天保時代の浚渫工事による土砂が積み上げられた築山であるが,二等三角点があり,立派に地形図に載っている。
エベレストへの登頂者の数は約6,000人強(日本人は約200人)であるが,東京の高尾山(599m)は年間登山人口260万人で世界一である。
(文責:武田)
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