振り込め詐欺の手口(1)… 2013年12月
20年近く前にオレオレ詐欺なるものが発生し,社会問題にもなりました。その後、「オレオレ」と息子を装って騙すだけでなく、様々な手口でお金を振り込ませる「振り込め詐欺」が増えました。詐欺の手口は日々巧妙化し進化をしています。
詐欺被害を予防するためには、どのような手口があるかを知っておくのが有益です。そこで,このコラムで何回かに分けて,最近多い詐欺の手口を幾つか紹介します。
今回は、ここ1,2年に増えている「送りつけ商法」を紹介します。
「送りつけ商法」とは、頼んでもいないのに,詐欺業者が消費者宅に健康食品などの商品を宅急便等で送りつけて来る手口です。
送りつけられた人は、同居の家族が頼んだか、自分が頼んだ事を忘れているのか等と考えて騙されてしまい,商品を受け取ることがあります。詐欺業者は,代金引換で送りつけることが多く、騙された人はその場で代金を支払ってしまいます(最近は,現金書留の封筒が同封されていて,現金を郵送するよう指示されることもあります)。
お金を払ってしまった後に騙されたことに気づいても、宅急便の送付状に記載された電話番号や住所は嘘であることが多く,業者に連絡すら取れないことが殆どです。
不審に思ってうまく受け取りを拒否したケースでも、数日後にその詐欺業者から電話が掛かって来て、「なぜ商品を受け取らなかったのか。注文したのに受け取らないのは犯罪だ。訴える」などと脅され、代金を支払わされた事例もあります(なお,商品を受取っても受取らなくても,代金の支払義務はありません。)。
詐欺業者に一旦お金を支払ってしまうと、返金してもらうのはかなり困難です。したがって,受け取らないことが重要です。
不審な商品が届いた場合や代金を支払ってしまった場合には,すぐに消費生活センター又は弁護士に電話で相談してみてください。
(文責:江口)