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ネパールからの客人 2013年7月
 10年程前から,ヒマラヤの山に魅せられて,ほぼ毎年ネパールへ行くようになりました。頭上遙かに雪をいただく名峰を見ながら,50年前の日本を思い出させる田舎道を歩くのは,なかなか自分の気持ちにぴったり合って心が豊かになります。


マチャプチャレ(6993m)

 そのトレッキングのガイドをほぼ毎回務めてきたのがMr Gunsaです。年は38才で私の子どもたちより少し上です。ちなみに,私の二男は私と一緒に3回もネパールへ行っていますが,彼とは兄弟みたいに仲良しです。

 さて,先月その彼が妻と一緒に来日しました。
実は,この2人,以前別々に日本に来たことがあるのですが,どちらもオーバースティになって強制送還された経歴があります。今回は私が招聘の手続きをしてビザもおりたのですが,問題は入国できるかどうかです。ビザを出すのは外務省で,入国手続きは法務省入国管理局です。
 案の定,彼らが成田に着いた早朝,入管から私に電話がありました。「この人たちは大丈夫ですか」「大丈夫でーす。私が責任を持ちまーす。」で入国できました。

 ちなみに,わたしはビザ申請の際に過去の不法滞在のことと,その理由を詳しく説明しておきました。何事も不利なことでも事実を正しく伝え,道理をもって訴えれば通じるものです。
 ただし,彼らの子どもたちは,このことを聞いて,何か私が日本へ入国するについて特別の力を持っていると誤解しているようです。
 Mr Gunsaと妻は日本に14日間,長野に4日間滞在し,善光寺や志賀高原を楽しんで帰国しました。
 外国に友だちがいるっていいですねえ。

(文責:武田)